多くの施設が併設した場所で、満足感たっぷりの1日を子どもと過ごしたい、と考えたことはありませんか?利用者を飽きさせないために、趣向を凝らしたさまざまなサービスが1箇所に集中していると、なんだかお得な気分にもなりお子さまも目一杯楽しめます。
そこで今回は、神奈川県・小田原城址公園にある子どもと楽しめる施設をご紹介します。実はこの公園にはかつて動物園も併設されており、その名残が現在も残っているのです。次の休日の予定を立てる参考にしてみてください。
小田原城址公園とは
出典:photoAC
「小田原城址公園」は、15世紀中頃に築かれ、明治に入ってすぐに廃城された「小田原城」の周りに整備された城址公園です。
小田原城はもともと解体が進められており、また関東大震災の被害を受けほとんど崩れ落ちた状態でした。しかし、本丸を中心に公園が整備され、昭和中期には天守閣が復興、さらに常磐木門や銅門などの復元にも成功し、現在は国内外から多くの観光客が足を運んでいます。
小田原城址公園では、小田原城自体やこの城に関する歴史を楽しむことができます。天守閣には歴史的な美術工芸品が、常盤木門には甲冑や刀剣など実際に使われた武具が展示されており、歴史の足跡をダイレクトに感じられるでしょう。また、小田原城址公園はサクラやフジ、ショウブといった花を鑑賞できるスポットとしても人気です。年間を通して綺麗な花が園内を彩っており、歴史と同時に自然ともふれあえる貴重な公園です。
基本情報
住所:神奈川県小田原市城内6
アクセス:JR東日本「小田原駅」下車徒歩10分
営業時間:9:00~17:00
【利用料金】
一般 | 小・中学生 | |
天守閣 | 510円 | 200円 |
常盤木門SAMURAI館 | 200円 | 60円 |
NINJA館 | 310円 | 100円 |
2館共通券(天守閣・SAMURAI館) | 610円 | 220円 |
小田原動物園
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小田原城址公園には、かつて動物園が併設されていました。第二次世界大戦後の復興期に、子どもたちへの教育を目的に開園されたのが、「小田原動物園」です。当時特に人気だった動物は、タイから100万円かけて輸入したゾウのウメ子ちゃん。ゾウを飼育する動物園は昔から少なかったので、多くの方が一目見ようと足を運びました。
その後もライオンやフラミンゴといった珍しい動物が仲間に加わり、多いときで70種332点もの動物が飼育されていたのです。しかし、その規模は徐々に縮小していき、大人気だったウメ子ちゃんも2009年に永眠、現在は数匹のニホンザルのみが飼育されています。
月一開催「ふれあい動物園」
今は常時開園する動物園としての姿はなくなりましたが、実は1ヶ月に1回、「ふれあい動物園」と銘打たれたイベントが開かれています。
毎月第2日曜日に開催されるこちらのイベントでは、ポニーなどの動物が園内にやってきます。普段はこの公園にいない動物たちを鑑賞でき、また午前・午後に1回ずつ動物におやつをあげられる「もぐもぐタイム」で直にふれあい可能です。愛らしい動物たちとの交流には、子どもたちも大喜びすることでしょう。
こども遊園地
小田原城址公園内にある施設の中でも一際子どもたちから人気があるのが、この「こども遊園地」です。豆汽車やバッテリーカー、自動遊器具など、昔懐かしいレトロな遊具をプチプライスで楽しめます。
小さな汽車に乗り込む「豆汽車」では、明るく装飾されたトンネルなどを通りながら、線路の上を走行。踏切も再現されており、音も本物のそれと同じようです。バッテリーカーとはいわゆるゴーカートのような乗り物で、ハンドル操作だけでお子さまも簡単に操作できます。
自動遊器具は、左右に揺れるように動く遊具です。親世代には昔懐かしいものですが、今のお子さまにとってはかえって新鮮でエネルギッシュな体験となります。
どの遊具も30円から80円といった低料金ですし、危ない乗り物もありませんので、小さなお子さまでも安全に楽しむことができますよ。
甲冑着付け体験
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小田原城址公園では、甲冑の着付け体験ができます。鎧兜(ヨロイカブト)や着物を身に纏い、着替えが完了したら小田原城をバックに記念撮影まで。まるで忍者やお姫様になったような感覚を味わえます。
小学生以下300円と手頃な価格ですが、衣装となる甲冑や着物は確かなクオリティで、どれもしっかりとした素材で作られています。着付けはスタッフの方が手伝ってくれるため、戸惑うこともありません。大人用・子ども用どちらも用意されていますので、ぜひご家族で素敵な一枚を撮ってみてください。
NINJA館
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小田原城址公園のほぼ中央に位置する「NINJA館」では、小田原城を本拠にした小田原北条氏の歴史やその北条氏に仕えたとされる風魔忍者を、最新技術を用いた映像と体験により学ぶことができます。
NINJA館は、大きく3つのエリアから構成されます。
戦国シアター
迫力ある映像とともに、戦国時代へタイムスリップ。ピンチに陥る小田原城を救うよう、皆さんに「忍務」が言い渡されます。
忍術体験ゾーン
五感を使って実際に忍術体験を味わえます。変装術、侵入術、水術、歩法、記憶術、からくり屋敷、隠形術、見敵術など、本物の忍者になったかのような忍術が試される仕掛けが盛りだくさんです。
実践ゾーン
スクリーンに現れる敵と、バーチャル手裏剣を用いて戦います。デジタル技術を駆使したアトラクションで、目一杯体を動かして遊べますよ。
NINJA館は、実際に体を動かしながら歴史を楽しく学べる数少ない施設です。大人もお子さまと一緒になって楽しめますので、ぜひご家族で「忍務」遂行を目指してみましょう。
まとめ
ここまで、動物園の一面も持つ小田原城址公園について、子どもと一緒に楽しめる施設を紹介してきました。昔懐かしい遊具を使った遊びや、実際に忍術を体験できるアトラクションまで、親子そろってワクワクを味わえるのが小田原城址公園の魅力です。
歴史の面白さとふれあいに、ぜひお子さまと足を運んでみてくださいね。