横浜では大正12年に起きた関東大震災で1万6,000棟もの建物が全壊しました。平成23年の東日本大震災においては液状化によって多くの建物が被害を受けたことで知られています。横浜は東京湾に面しているため地震が起きると揺れやすく津波による浸水も起こりやすい土地です。横浜にお住いの方は防災意識が高く日ごろから防災グッズを準備している方も多いのではないでしょうか。災害のために防災グッズを用意しておくのはもちろん大切ですが防災マップやハザードマップなどを確認しておくことも重要です。今回は横浜市で公開されている防災マップやハザードマップ避難所について紹介します。防災マップなどを確認していざという時に落ち着いて行動できるように親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。
①防災マップ
出典:Pixabay
横浜市では「わいわい防災マップ」と呼ばれる防災マップを公開しています。わいわい防災マップには地震や土砂災害、津波浸水ほか6種類のマップがあり災害時に予想される被害を地域ごとに地図に示しています。こちらの地震マップは平成24年に公開した「横浜市地震被害想定調査報告書」に基づいて3つの地震の震度分布を地域ごとに図に表したものです。色が濃い部分ほど震度が大きいことを意味しています。元貫禄型関東地震では横浜市全域において震度が6弱以上となっていてそのなかでも西区や中区、磯子区の海岸沿いで震度が大きいことが分かります。東京湾北部地震は東部を中心に震度が大きく南海トラフ巨大地震では市全体で震度5弱以上の震度が予想されています。こちらの液状化マップは液状化の危険度分布を地図上に表したものです。液状化マップも元貫禄型地震、東京湾地震、南海トラフ巨大地震の3つの地震を想定したデータを元に、3つのマップが公開されています。3つの液状化マップを見ると、どの地震の場合も海沿いの地域で液状化する危険性が高いことが予想されています。該当の地域にお住いの方は、特に注意してください。
②洪水ハザードマップ
出典:Pixabay
横浜市では洪水ハザードマップと内水ハザードマップを公開しています。洪水ハザードマップは最大級の降雨によって河川が氾濫した場合に浸水が予想される地域とその水深を地図上に表示したものです。横浜市の洪水ハザードマップは各区ごとに作成されているのでお住いの区のマップを下記のHPから確認してください。洪水ハザードマップを見ると洪水の恐れがあるのは主に鶴見川周辺や帷子川周辺の地域です。鶴見川は台風による降雨で何度も水害に見舞われ昭和57年の台風の影響で2,700戸以上もの建物が被害に遭いました。その後に様々な洪水対策がされて以来、外水波乱は起きていないようです。帷子川も水害の多い川でしたが水路が整備されたことで災害が少なくなっています。ですが、想定外の大雨が発生した場合は川が氾濫する恐れがあるので、こちらの2つの川周辺にお住いの方は十分ご注意ください。内水ハザードマップは下水管や水路からの浸水が予想される区域や浸水の深さなどをまとめたものです。こちらも各区ごとにマップが公開されているので、自宅の住所に該当する区のマップをチェックしておきましょう。
③避難所
出典:Pixabay
横浜市では津波避難対策を行っており非難に対するガイドラインや避難対象区域図、避難所などを公開しています。海に面した横浜市は、津波が起こると大きな被害を受ける可能性が高い都市です。横浜市にお住いの方は普段から避難場所と避難所へ行くまでの時間を把握しておき、津波警報が出たら迅速に高い場所へ避難しましょう。各区には避難所となる施設がたくさんあります。各避難所ごとに受入時間が異なりますので事前にお近くの避難所と受入時間もチェックしておいてください。
横浜市の防災マップやハザードマップ、避難所一覧を紹介しました。地震が起こった時に自宅周辺がどの程度揺れるか、津波や水害に合いやすいかなどを知っておくだけでも防災に対する意識がかなり高まります。また、いざという時に慌てないで行動できるように、近くの避難所を把握しておくことも大切です。小さい子どもがいるご家庭の場合は避難が遅れる可能性もあるので早めの行動を心がけてください。この機会に防災マップやハザードマップ、避難所を確認して、家族で災害時の行動について話し合ってみてはいかがでしょうか。