神奈川はSDGsの最先端県です。SDGs未来都市と自治体SDGsモデル事業の両方に選ばれています。その為、神奈川では子ども達や親子でSDGsについて考えたり参加する取り組みが多くあります。 今回は神奈川で行われている5つのSDGsの取り組みをご紹介します。2030年に向けて子ども達とできることを話すきっかけになればと思います。最後までご覧ください。
目次
SDGsとは?
出典:photo AC
SDGsとは、2015年国連で採択された持続可能な開発目標のこと。
最近よく耳にするサステナブルは”持続可能な”という意味を持っています。
お子さまにもわかりやすく説明すると、2030年に向けた人と地球の幸せのための行動計画です。
SDGsには達成する必要がある17の目標があります。具体的には
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.全ての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさを守ろう
16.平等と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
SDGsにおけるキーワードは「誰ひとり取り残さない」。
そのためには一人一人が問題意識を持ち、できることに取り組んでいくことが大切です 。親子での話題の一つとして触れていくといいですね。
①“え”ほんふれあいていりゅうじょ 三浦市
三浦市では、本を読みたいけれど街に図書館が少ない。家族や地域の人たちと共に過ごしたいけれど集まれる場所がない。町の人のそんな要望に応えて”え”ほんふれあいていりゅうじょが始まりました。イベント名の”え”には「笑」顔と「絵」本をかけていて、この二つが集まる停留所、という意味が込められています。
このイベントでは大型バンの「うみやま号」が図書館に!
子ども達の好きな絵本や児童書まで好きなものを自由に選んで読むことができます。
読書スペースはなんと観光バスの中。 大勢で賑やかに読む「ワイワイ号」と、じっくり静かに読む「よむよむ号」に分かれているのも特徴です。
ワークショップや輪投げ、古本市やカフェなども開かれ様々な世代で楽しむことができます。
三浦市の三浦観光バスと葉山町のうみとやまのこども図書館が合同で運営する新たな図書館の形です。現在は新型コロナウイルスの影響で活動を自粛しています。
再開時期はホームページでご確認ください。
HP:https://ehon.localinfo.jp/?fbclid=IwAR01EiAogJqWgY5m7XE1pGZLHKiesb2300U3G2saxKNnvXXRD_1pG25UnNE
②こども宅食サービス 箱根町
現在、日本では7人に1人の子どもが貧困であると言われています。
神奈川県箱根町では2019年度から学校給食のない長期休業期間、食事を十分にとることのできない幼児から中学生までのお子さまを支援するために、見守りもかねて希望者の自宅にお弁当を配達するこども宅食サービスを行っています。
箱根町は山間部で町の面積が広く地域も分かれていることなどから、子ども食堂を開設することが難しかったためこの取り組みが始まりました。
費用は低所得のひとり親世帯や親が病気などで食事を十分に提供できない世帯などは無料になります。新型コロナウイルスの影響で休校だった期間は全ての世帯で無料で提供していました。それ以外の世帯でも、箱根町が配達手数料を負担し650円のお弁当代のみで利用することができます。
見守り活動も兼ねているためお弁当は手渡しで行い子ども達が元気か確認。
町をあげて子供たちの貧困をなくす活動を行なっています。
③フリースペース えん 川崎市
SDGsで掲げられた17の目標の一つ、「質の高い教育をみんなに」。
この目標を学校とは違った形で実践している場所が フリースペースえんです。
不登校や障害貧困虐待など様々な理由で学校や家庭、地域に居場所を見出せない子供たちの「たまり場」を作り多様な学びの機会を提供しています。
川崎市子ども権利条例をもとに、市と認定NPO法人フリースペースたまりばの共同事業として日本でも珍しい公設民営のフリースペースとして誕生しました。
押し付けになるようなプログラムはなく、やりたいことを自分で自由に選ぶことができます。
みんなが平等であり、誰もが「生きている」ただそれだけで祝福される。そんな場を提供してくれるところです。
平日の10時半から18時まで開所しており無料で誰でも参加することができます。
フリースペース「えん」つながっているプレーパークでは、放課後に学校帰りの子供達と「えん」に通っている子供たちが混ざり合って遊んでいます。不登校の子供たちだけが孤立せずに地域の子どもと共に自由に混ざり合う環境が実現されています。
HP:https://www.tamariba.org/en/
④ビーチクリーン うきぶい 湘南
毎月第2日曜日に茅ヶ崎ヘッドランド海岸で行われているビーチクリーン活動。
海岸清掃団体の湘南ウキブイが主催しているこちらは、事前予約制で誰でも参加することができます。
「未来の子供達に、安全で美しい海、裸足で走り回れる砂浜を残してあげたい」をコンセプトに活動しています。
最近では海の中のプラスチックが問題になっている事をニュースで耳にした人も多いのでないでしょうか?
こちらのビーチクリーンでは活動途中で海岸に点在するマイクロプラスチックをターゲットにどれくらいの量を確保できるか競い合うミニゲーム「3分間チャレンジ」を行っています。上位には商品も♪
希望者には参加証明証もいただけますよ。お子様と楽しみながら参加できそうですね。
海岸に漂着するゴミの約8割が街から発生したゴミなのだそうです。お子さまと実際にビーチクリーンをしてみて漂着ゴミがこんなにある!と感じる事で話すきっかけになり、豊かな海を守るきっかけになるかもしれませんね。
⑤つるみ住宅公園 横浜市鶴見区
総合住宅展示場である、つるみ住宅公園では会場全体としてSDGsの17ゴールの達成に向けて取り組みが行われています。
主な取り組みの一つとして、自然エネルギー比率100%でCO2排出量ゼロのプランあり。生産者とつながる安心安全の電力である「みんな電力」が採用されています。
・会場内への供給電力はすべて100%再生可能エネルギーで賄っています。
※株式会社みんなの電力から青森県横浜町の風力電力を供給しています。
・場内の緑化推進に努め豊かな緑地で未来の環境共生社会を目指しています。
・ごみの分別、リサイクル等に努めています。
・会場内をバリアフリー設計にしています。
会場では毎月イベントが開催されており、SDGsのテーマに沿った楽しいワークショップなども開かれています。
さらに、つるみ住宅公園は横浜市の横浜市SDGs認証制度”Y-SDGs”の第1回認証事業者発表にて、標準ランクの23事業者のうちの1企業として認可されています。
HP:https://www.housing-messe.com/tsurumi.html
⑥SDGsこども環境講座 横浜市西区
SDGsの実現に向けて親子で、自分たちにどのようなことかできるのかを考えるワークショップを開催します。
「わたしたちとSDGsのはなし」 と題し、SDGsって何?どうしてできたの?という講座からワークショップを行い今日からできることを考えていきます。
日時:11月21日土 14時から15時
場所:みなとみらいギャラリー(ギャラリー A)
定員: 先着15組 対象 小学校中学年から高学年
日時: 12月27日日 14時から15時
場所:新都市プラザ
定員:先着15組 対象 小学校中学年から高学年
また同時開催でSDGsパネル展も開催しています。
横浜市西区でも持続可能な開発目標の達成に向けた取り組みが広がりを見せています。このパネル展では具体的な取り組みを紹介しています。
1人1人が2030年の生活を思い描き考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
出典:photo AC
いかがだったでしょうか?
今回は神奈川におけるSDGsの取り組みを5つご紹介しました。 自治体で行われている取り組みなどにお子さまと参加することで親子でSDGsを考えるきっかけになります。
2020年度から新学習指導要領には各教科内にSDGsが盛り込まれました。日頃から親子で話し合うことで理解が深まりますね。
小さなお子さまには少し難しい課題かもしれませんが、お友達と遊ぶ・動物や生き物と親しむ・自然遊びをするといったことがSDGsを考えるための大切な土台になってきます。
ぜひ参考にしてみて下さい。