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除夜の鐘といえば、大晦日の年越しに聞こえる、お寺の年中行事です。108回鐘をつくことで、108個ある人間の煩悩を祓うともいわれています。
大晦日の夜に近所のお寺から鐘の音が聞こえてきたり、『紅白歌合戦』の後の『ゆく年くる年』などのテレビで、除夜の鐘の音を聞いたりします。
ただ、こうした除夜の鐘を聞くことはあっても、除夜の鐘をついたことのある人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、除夜の鐘をつくことができるお寺を調べてみました。
大晦日の夜に、子どもと一緒に除夜の鐘をつきに行ってみてはいかがですか?
※除夜の鐘はさまざまな理由によって、時間帯が変更になったり中止になったりする場合があります。また、先着順だったり整理券を配ったりすることもあるのでご注意ください。大晦日に除夜の鐘をつくことができるかどうか、お出かけ前に最新情報を公式ホームページなどで確認してください。
1. 浄圓寺(浄円寺)
浄円寺は曹洞宗の寺院で、北条氏綱の家臣だった和田兵庫の子である和田石見が開いたお寺です。
ご本尊は室町時代の後期に作られたとみられる薬師如来です。
境内に立派な鐘楼があり、そこで梵鐘をつくことができます。
また、「南はだの村七福神」の一つ、布袋尊があります。
施設名:浄圓寺(浄円寺)
住所:神奈川県秦野市平沢981
時間:23:45~
電話番号:0463-81-2196
アクセス:小田急線「秦野駅」より徒歩20分
秦野市観光協会HP:https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_jouenji.html
2. 大用寺
大用寺も曹洞宗のお寺で、真翁宗達大和尚が1582年に開きました。
全国でも珍しい鐘楼門があります。
ご本尊は木像の如意輪観音像で、本堂に安置されています。
施設名:大用寺
住所:神奈川県秦野市曽屋2-1-8
時間:11:45~
電話番号:0463-82-1656
アクセス:小田急線「秦野駅」より徒歩15分
公式サイト:http://daiyouji.com/
3. 太岳院
太岳院も曹洞宗のお寺で、1541年に今泉村の土豪が蔵林寺3世を招いて開きました。
平安後期に作られたといわれる木像の十一面観音像は、秦野市の重要文化財に指定されています。
境内に趣のある鐘楼があり、桜の時期もにぎわいます。
隣には今泉湧水池があり、太岳院池とも呼ばれています。
また、「南はだの村七福神」の一つである福禄寿と、「鶴亀めぐり」の亀があります。
施設名:太岳院
住所:神奈川県秦野市今泉391
時間:23:45~
電話番号:0463-81-0845
アクセス:小田急線「秦野駅」より徒歩5分
秦野市観光協会HP:https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_taigakuin.html
4. 龍法寺(弘法山 鐘つき堂)
古くは真言宗でしたが、大永・享禄のころ(1521〜1532年)に、現在と同じく曹洞宗に改宗されました。弘法山などの名称は当初の真言宗の名残です。
平安末期に作られたといわれる薬師如来立像や十一面観音菩薩立像などが安置されています。
境内に鐘つき堂と呼ばれる鐘楼があり、自由に梵鐘をつくことができます。
毎年、1月1日から3日までの間に、「ニューイヤーウォーク in 弘法山」というウォーキングイベントも開催されています。
施設名:龍法寺(弘法山 鐘つき堂)
住所:神奈川県秦野市南矢名1533
時間:11:45~
電話番号:0463-77-0657
アクセス:小田急線「東海大学前駅」より徒歩35分、車で5分
秦野市観光協会HP:https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_ryuhouji.html
5. 香雲寺
秦野市にある香雲寺は曹洞宗のお寺です。
入口から続く梅のトンネルが有名ですが、こちらにも立派な鐘楼があります。
創建は、1564年に大藤正信が羽根村の春窓院を移して再興したのが始まりです。1629年に鋳造された梵鐘には「大藤秀信」の名が記されています。
また、1591年には徳川家康から寺領5石の朱印を授かっています。
施設名:香雲寺
住所:神奈川県秦野市西田原437
時間:11:45~
電話番号:0463-81-2690
アクセス:小田急線「秦野駅」よりバス・車で13分
秦野市観光協会HP:https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_kouunji.html
6. 金蔵院
秦野市では珍しい真言宗のお寺です。創建は1261年と古く(合寺した長楽寺)、文政年間(1818〜1831年)の火災により再興の際に二つの寺が合寺して、今の金蔵院になりました。
ご本尊は阿弥陀如来像で、もともと長楽寺にあったものですが、昭和60年に秦野市重要文化財に指定されました。
金蔵院の境内にも趣のある鐘楼があります。
施設名:金蔵院
住所:神奈川県秦野市西田原337
電話番号:0463-81-8278
アクセス:小田急線「秦野駅」よりバス・車で15分
公式サイト:https://ryushin4960.wixsite.com/konzouin
7. 西光寺
西光寺は天台宗で、天文年間(1532〜1555年)に龍門寺を本寺として開かれました。
ご本尊は阿弥陀三尊で、阿弥陀如来座像、観世音菩薩立像、大勢至菩薩立像で、1703年に納佛開眼されました。
本堂は2001年(平成13年)に再建されとても綺麗です。境内にある梵鐘は1769年(明和6年)と造鋳刻銘されたもので、歴史を感じさせてくれます。また、樹齢300年以上のイトヒバもそびえたっています。
「南はだの村七福神」の毘沙門天も祀られています。
毎年、大晦日には除夜の鐘をつく年中行事が催されています。
施設名:西光寺
住所:神奈川県秦野市平沢1631
電話番号:0463-82-3193
アクセス:小田急線「秦野駅」よりバス・車で10分
公式サイト:http://tendai-saikouji.com/
8. 蔵林寺
蔵林寺も曹洞宗のお寺で、アジサイが有名です。
創建は室町時代の享徳年間(1452〜1455年)に堀山下の寺屋敷で開かれました。その後、文明年間(1469〜1487年)に今の地へと移り、江戸時代に米倉丹後守(よねくらたんごのかみ)の保護により菩提寺となって、現在まで信仰を集めています。
梵鐘は1632年(寛永9年)に作られたものですが、数年前にひび割れが見つかり、現在は残念ながら鐘つきが控えられています。
施設名:蔵林寺
住所:神奈川県秦野市堀山下1075
電話番号:0463-88-2349
アクセス:小田急線「渋沢駅」よりバス・車で10分
秦野市観光協会HP:https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_zourinji.html
まとめ
出典:photoAC
今回は、秦野市にある除夜の鐘がつけるスポットを調べてみました。
最近では、除夜の鐘も騒音などのクレームやお手伝いの担い手不足などから、取りやめになったり、夜ではなく昼間や夕方に時間帯を移したりと様変わりしてきています。
除夜の鐘は煩悩を祓う、つまりは心身ともに祓い清める古来からの日本の文化です。そんな除夜の鐘をつきに、家族ででかけてみるのはいかがですか?形は変われど、ぜひ子どもたちにも伝えて繋いでいきたいものですね。
とはいえ、除夜にでかけるのはとっても寒いので、温かくしておでかけくださいね!